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チャリティ盤@リレー・ヴォーカルの世界78 FREE TIBET! [FREE TIBET]

突然ですが、現在進行中の中華人民共和国共産党政府による、チベット民族の抗議行動に対する暴力的な弾圧行為は、1950年、中華人民共和国解放軍の強引な侵略により制圧されてしまった、かつては独立国家であり、非暴力主義を唱えるチベット民族とダライ・ラマ法王及び現チベット亡命政府への文化・信教・人権を破壊する看過できない暴挙です。

ミュージック・シーンでは1996年から、チベット民族支援のプロジェクトによる「チベタン・フリーダム・コンサート(Tibetan Freedom Concert)」というチャリティコンサート企画が地道につづけられていました。このプロジェクトの発起人は米国HIPHOP系の人気バンド、ビースティ・ボーイズ(Beastie Boys)のメンバー、アダム・ヤウク(Adam Yauch)氏。ネパールへ旅した時にチベットの歴史と惨状を知った彼は、チベット問題をとくに世界中の若い世代にアピールするための活動拠点として、1994年リリースの大ヒットアルバム「Ill Communication」中の2曲(チベット仏教の読経のサンプリングを使用していた)の印税を元手に非営利団体として『ミラレパ基金 (The Milarepa Fund)』 を設立。ミラレパとは9~10世紀頃、今でもチベット遊牧民に愛唱されている多くの歌と詩を遺したチベットの聖人の名だそうな。その後2年の準備期間を置いて1996年に第1回の「チベタン・フリーダム・コンサート」が開催されました。

このプロジェクトによる各コンサートでは、リレー・ヴォーカル楽曲はみつけられてませんが、このプロジェクトは日本のマスコミに大きくとりあげられることもなく、ご存知の方も少ないかとも思います。リアルタイムで身近なアジア圏でおきている民族弾圧…。10数年前から、以下に挙げるように多数のミュージシャンたちがチベット民族を支援しているということからも、現(オリンピック主催を控えて自国民へのインターネット閲覧規制をしたり、外国人ジャーナリストの締め出しや国連の視察をも強固に拒絶して情報統制を敷き、真相をひた隠ししている)中華人民共和国共産党政府と、チベット民族のどちらの言い分が正しいか、おわかりいただけると思います。

てなわけで今回は、リレー・ヴォーカル云々というわたくし的ルールは置いといて、チベット民族支援コンサートの実施日時と参加アーティスト、及びYou Tubeでみつけたライヴ動画のURL を貼っておきます。

FREE TIBET NOW !  CHINESE GOVERNMENT, SHAME ON YOU!

第1回チベタン・フリーダム・コンサートは、1996年6月13日14日にサンフランシスコのゴールデンゲイトパークで開催。2日間で10万人以上の観客動員。この時の模様は「FREE TIBET Tibetan Freedom Concert 1996」というタイトルで、コンサートの模様にチベットへの弾圧の歴史や実情とを交えたドキュメント映画として1998年劇場公開されました。映画では20組のアーティストを各1曲ずつ収録しているだけで、音楽ものとして見ると物足りないかもしれませんが、チベットが抱えてる問題がわかりやすくまとめてあるので、その件に興味のある人にはかなりオススメです。映画を見ると、十数年経ってもチベットの状況は変わらないどころか、今回の一件のようにますますひどくなっていることがわかると思います。

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画像上は日本盤DVDのパッケ。下は米国盤DVD。参加メンバーは…

The Smashing Pumpkins, Chaksam-pa, Beastie Boys, A Tribe Called Quest, Pavement, Cibo Matto, Biz Markie, Richie Havens, John Lee Hooker, Red Hot Chili Peppers, Rage Against the Machine, Sonic Youth, Beck, Björk, De La Soul, Fugees, Buddy Guy, The Skatalites, Yoko Ono/Ima

チボ・マットのベーシストとしてショーン君も参加。今年3月10日のラサでの弾圧の少し前に、上海のコンサートで「Tibet Tibet」と歌ったことが話題になったビヨーク嬢ももちろん参加していて、わたくし的には彼女のパフォーマンスがこの映画でのベスト。ちなみにヨーコさんはオフステージでのコメントだけで演奏場面はなし。デザイナーのアナスイさんもコメントしてます。

第2回チベタン・フリーダム・コンサートは、1997年6月7日8日にニューヨーク、ランドール・アイランドのドーニング・スタジアムで開催。2日間5万人以上を動員。参加メンバーは…

Foo Fighters, U2, Sonic Youth, Biz Markie, Alanis Morissette, Patti Smith, The Jon Spencer Blues Explosion, Radiohead, Yungchen Lhamo, Ben Harper & The Innocent Criminals, A Tribe Called Quest, Beastie Boys, Rancid, Björk, Pavement, Blur, Michael Stipe & Mike Mills, Taj Mahal and Phantom Blues Band, De La Soul, Dadon, Chaksam-pa, Nawang Khechog, The Mighty Mighty Bosstones, Eddie Vedder & Mike McCready, KRS-ONE, Noel Gallagher, Porno for Pyros, Lee Perry featuring Mad Professor & the Robotiks Band

U2やパティ・スミスといったベテラン勢も参加。また、前年に引き続き渋めの大御所ブルースメンが出てくるのもこのコンサートの特長らしく、この年はタジ・マハール氏。アラニス・モリセット嬢のステージ動画が見たいなあ。

第3回チベタン・フリーダム・コンサートは、1998年6月13日14日に米国の首都、ワシントンD.C.のRFKスタジアムで開催。2日間で12万以上を動員。参加メンバーは…

Beastie Boys, Radiohead, R.E.M., Sean Lennon, Mutabaruka, Money Mark, A Tribe Called Quest, Dave Matthews Band, Sonic Youth, Nawang Khechog, Wyclef Jean, Herbie Hancock and the Headhunters, Buffalo Daughter, KRS-ONE, The Wallflowers, Blues Traveler, Live, Pearl Jam, Luscious Jackson, Red Hot Chili Peppers, Chaksam-pa, Pulp

この年は、初日に落雷のハプニングがあり、出演予定だったKraftwerk やBeckのステージがキャンセルになってしまったそうな。REMとレディオヘッドのコラボが見所。

第4回チベタン・フリーダム・コンサート Free Tibet '99は、1999年6月13日、世界4ヶ国(米国ウィスコンシン州、オランダはアムステルダム、オーストラリアのシドニー、東京)での同時開催。4会場で約5万人を動員。

米国の会場は、中西部に位置するウィスコンシン州のイースト・トロイにあるAlpine Valley Music Theatre。参加メンバーは…

Run DMC, The Cult, Beastie Boys, Blondie, Tracy Chapman, The Roots, Live, Eddie Vedder, Otis Rush, Cibo Matto, Handsome Boy Modeling School, Rage Against the Machine, Wu-Tang-Clan, Chaksam-pa

ヨーロッパでは、オランダのアムステルダム、RAI Parkhalでの開催。参加メンバーは…

Garbage, Blur, Urban Dance Squad, Alanis Morissette, Ben Harper & The Innocent Criminals, Luscious Jackson, NRA, Gangchenpa, Tibetan Institute of Performing Arts, Joe Strummer and The Mescaleros, Thom Yorke

オーストラリアはシドニーのSydney Show Grounds(オリンピック・パーク)。参加メンバーは…

Regurgitator, Spiderbait, The Mavis's, The Avalanches, Neil Finn, The Living End, Celibate Rifles, Not From There, Gerling, Jebediah, You Am I, Garpa, Blackalicious, Eskimo Joe, Trans Am

そして初めての日本開催。会場は今は亡き東京ベイNKホール。参加メンバーは…

Hi-STANDARD, Buffalo Daughter, BRAHMAN, Audio Active, スチャダラパー, Nawang Khechog, 忌野清志郎, 高木完

このへんになると見れる動画があまり無いので、各会場がどんな雰囲気だったのかわからない。キヨシローの参加は嬉しいな。Nawang Khechogって人はチベットの民族楽器の笛奏者。

2年後の2001年5月13日、チベタン・フリーダム・コンサート2001は再び日本。東京ベイNKホール。観客数約7千。参加メンバーは…

BRAHMAN, UA, Buffalo Daughter, Chaksam-pa, ブンブンサテライツ, Thee Michelle Gun Elephant

この小屋のキャパが6~7000ってとこだから、第1回めの約10万人以上にくらべるとスケールダウンの感は否めませんが、この催しがアジアで開催されることには大きな意義があると思います。演奏はしなかったもののアダム・ヤウク氏もわざわざ来日してスピーチしました。Chaksam-paはチベットの民族楽器によるバンド。

そしてまた2年後の2003年、日本では3回目となるチベタン・フリーダム・コンサート2003が2003年4月19日東京ベイNKホールでビースティ・ボーイズを招いて開催されました。参加メンバーは…

RIZE, MO'SOME TONEBENDER, Nawang Khechog, 忌野清志郎, Beastie Boys

翌日の4月20日には、ビースティ・ボーイズとナワン・ケチョさんが台湾へ飛び、香港、台湾のミュージシャンらとともに、このプロジェクトとしては現在のところ最後となっている、2日開催の回も数えて都合13回めとなる公演が2003 西藏自由音樂會というタイトルで、台北の松山菸廠(台湾総督府専売局松山煙草工場の跡地だそうな)で開催されました。参加メンバーは…

LMF(香港), Tizzy Bac(台湾), 陳昇(台湾), Nawang Khechog, Beastie Boys

ビースティ・ボーイズは台湾語では「野獸男孩」って書くのね。なんか凄く強そう(笑。野獸男孩見たさに台湾中の有名ミュージシャンが当日会場に集まったそうな。かの国がチベットと同じように併合を狙っている台湾で、このコンサートができたのは大拍手級に意味深いことですな。当日の模様はここ

最後に、以前ご紹介済のパバロッティ氏のチャリティ・シリーズの2000年開催分「for Cambodia and Tibet」で歌われた、わたくしが大好きな「フニクリ・フニクラ」の動画でこの項をしめくくらせていただきます。

参考サイト
http://en.wikipedia.org/wiki/Tibetan_Freedom_Concert
http://www5f.biglobe.ne.jp/~letsrock/TFC.html
http://www.tibethouse.jp/home.html
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